第1回 相続制度とは①~法定相続と遺言と

 誰かが亡くなると、残された財産などをどうするのか、誰が引き継ぐのか、などの問題が起こります。

 こういう問題のことを「相続」と呼ぶ、と考えておきましょう。

 さて「相続」とはどんな制度になっているのでしょうか。

 法律でどんな制度になっているのか?を考えるときには、「どんな考え方」で制度が作られているかを考えると分かりやすくなります。

 ここには、大きく分けて2つの考え方があります。

1  法秩序(憲法のもとでの望ましいと考えられる法秩序) を大切にする考え方

  日本国憲法では、個人を尊重することが定められ、法の下では、ひとりひとりは平等に扱われる(男女も平等)ということになっています。

  そうすると、たとえば、親が亡くなったとき、子どもが複数おれば、男女、年長年少区別なく、それぞれ平等に相続をするのがよい、という考え方に結びつきます。

  この考え方からは、

  法律で決まったとおりに平等に分ける  → 「法定相続」

という制度がでてきます。


2  個人の意思の自由・自己決定権 を大切にする考え方

  一方で、「自分のことは自分で決める」という考え方は、自由主義社会の基本です。
  自分の財産は自分の好きなように使ってもよい、誰にあげてしまってもよい、というわけです。
  「死んだ後」のことも、自分の好きなようにしたい、この考えも尊重されます。

  「死んだ後」自分の財産をどうするかも自分の意思で決める → 「遺言」


という制度になります。 
   
 現在の相続制度は、上の2つの考え方、2つの制度の組み合わせになっています。

  つまり、

 遺言があれば   →  基本的に遺言に従う

 遺言がなければ →  法定相続(民法に書かれた割合に従う)


というわけです。

 その具体的な内容や、「相続」にはどんな事項が含まれるのか?については、次回以降に見ていきます。



                文 弁護士 村上英樹(神戸シーサイド法律事務所
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by hideki1975da | 2011-09-20 14:25


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